フィルムは記録する

長への御幸をまつ 夛摩御陵道

  • 建築
  • 皇族
  • 労働

1927年2月8日から9日かけて執り行われた大正天皇の大喪儀において、葬儀殿が設置された新宿御苑から柩を運ぶために設置された東浅川の仮駅と、陵墓である多摩御陵(多摩陵)を結ぶ御陵道(参道)の道路および橋梁の敷設工事の様子が記録されている。工事は東京府が担当し、大正天皇崩御から2日後の1926年12月27日には「本府出張所員詰所を現場に設け」「翌二十八日、請負契約を締結して、卽日工事に着手、晝夜作業を繼續して、豫定の通り、翌年一月二十五日竣功せり」(『大正天皇御大喪奉送記録』222頁)という突貫工事であった。元素材は工事途中までとなっており、最後に大林組の造営による多摩御陵の全景を見せる。エンドは欠落している。検閲記録に製作者および申請者として東京府の名義が残る『多摩御陵參道工事實況』が本作と関わりがある可能性が考えられる。

作品詳細

作品番号
ST000338
映画題名
長への御幸をまつ 夛摩御陵道
映画題名ヨミ
トコシエノミユキヲマツタマゴリョウドウ
製作年月日
1927
時間(分)
5
サウンド
サイレント
カラーの種類
白黒
検閲番号等
1927年1月26日
B939、日、實、時事、多摩御陵參道工事實況、1巻、160m、東京府(製作者、申請者とも)、新免
1927年2月21日
B2560、日、實、時事、多摩御陵參道工事實況、1巻、178m、東京府(製作者、申請者とも)、新免
元素材の末尾には「14311-95」の穿孔跡があるが、これが何のためのものかは不明である。
フィルム映写速度
16
備考
元素材は、2008年度に髙田準三氏より受贈した35㎜可燃性のポジフィルムを不燃化した35㎜インターネガより作製した35㎜上映用ポジフィルム。この35mmプリントは2009年度の上映企画「発掘された映画たち2009」において上映されている。
髙田準三氏は、1899年神奈川県茅ヶ崎に結核療養所・南湖院を設立した医師でキリスト教徒の髙田畊安の直孫。南湖院では、患者の慰安と地域住民との交流を目的に、毎週土曜日に映画会が催され、院の催事を記録した映画とともに、独自に収集した教育映画や文化・記録映画の上映も行われていたと言われるが、本作もその一本と見られる。
参考文献
「奉送設備 御陵參道及橋梁の新設」(東京府[編]『大正天皇御大喪奉送記録』東京府、1927年)222-223頁(国立国会図書館デジタルコレクション)https://dl.ndl.go.jp/pid/1190478/1/216
「第二編 第三章 第一節 多摩御陵工事と即位御大典工事」(大林組社史編集委員会[編]『大林組八十年史』大林組、1972年)125-127頁(国立国会図書館デジタルコレクション)https://dl.ndl.go.jp/pid/11954828/1/82

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