フィルムは記録する

枚方陸軍倉庫爆破

1939年3月1日に現在の大阪府枚方市にあった大阪陸軍兵器支廠禁野倉庫(禁野火薬庫)で発生した爆発・火災事故の被災現場の記録。隣接する陸軍造兵廠枚方兵器製造所(のち陸軍造兵廠大阪工廠枚方製造所と改称)にも波及した爆発と火災は近隣集落をも巻き込む大惨事となった。日中戦争の泥沼化が進む中で起きた事故の大きさは画面からも充分に伝わるが、これだけの砲弾類が失われたことは戦争にも影響したのではないかと想像させるものがある。参考文献(服部敬)によれば、原因は榴弾改造のための信管取り外し作業中の爆発による火災で、「やがて大爆発が起こり、灼熱した弾丸の破片が飛散して、他の倉庫の砲弾や火薬が次々と爆発し、一昼夜に及んだ」ほどのものだった。禁野火薬庫と枚方製造所に加え「火薬庫を中心に半径二キロ以内の地域は、爆風や飛散した弾丸破片のため被害を受け」、一般住民10人を含む94人が亡くなり、負傷者は602人に達したという。復旧に取り組む多くの作業者の姿も見られるが、元素材のほとんどの場面は2つの施設の敷地内で占められており、周辺地域の被災状況は終盤で短く扱われるに過ぎない。また、本作の検閲および公開記録は確認できていない。

作品詳細

作品番号
ST000289
映画題名
枚方陸軍倉庫爆破
映画題名ヨミ
ヒラカタリクグンソウコバクハ
製作年月日
1939
時間(分)
14
サウンド
サイレント
カラーの種類
白黒
製作会社
中部防衛司令部
フィルム映写速度
24
備考
元素材は、アメリカ議会図書館より返還された35㎜可燃性ポジフィルムを不燃化した35㎜デュープネガフィルム。
参考文献
服部敬「改題」(枚方市企画調査室[編]『禁野火薬庫資料集』枚方市、1989年)i-v頁(国立国会図書館デジタルコレクション)https://dl.ndl.go.jp/pid/12729648/1/5
「シリーズ ここまでわかった考古学 企画展示 禁野火薬庫の調査 2007. 3. 8 ~ 3. 21」(『カルチュア はっとり』№ 10、大阪府文化財センター日本民家集落博物館 、2007年)1-2頁(大阪府文化財センター)https://www.occh.or.jp/static/pdf/data/booklet/H19_kinyakayakuko.pdf