フィルムは記録する

ずゐむしの生活

稲の生育に甚大な被害をもたらすメイガ科の蛾の幼虫ズイムシ(メイチュウ、螟、螟虫、髄虫)のうち、1年に2世代を重ねるニカメイチュウ(二化螟虫)の生態を解説する教育映画。実写場面中心の『ずゐむしの駆除』(ST000258)と異なり、本作ではアニメーションを活用した図解場面が多い。積藁や稲の刈り株の中で越冬したズイムシが蛹から蛾になり苗代の葉先近くに産卵する一化期、孵化した次の世代が稲の葉鞘に食い入ったり他の稲に広がったりして茎の中で成長して、秋にかけて蛹から蛾になって稲に産卵する二化期という生命のサイクルが描かれる。

作品詳細

作品番号
ST000259
映画題名
ずゐむしの生活
映画題名ヨミ
ズイムシノセイカツ
製作年月日
1938
時間(分)
13
サウンド
サイレント
カラーの種類
白黒
製作会社
文部省
配給会社
文部省
配給年月日
1939.9.[頒布]
検閲番号等
1942年7月16日
18458、日 實 敎、一六、無、ずゐむしの生活 一、1巻、283m、文部省(製作者)、免一
上記の記録には16mmを意味する「一六」の表記があるが、元素材の尺長が284.692mであること、また参考文献(『官報』)では尺長を283mと記載していることから、35mmの可能性が考えられる。
また、同日に以下の検閲記録がある。
18470-18479、日 實 敎、改訂 ずゐむしの生活 一-一〇、1巻、115m、文部省(製作者)、免一 新
上記の記録には「一六」「無」の表記がないが、同年7月24日の『改訂 ずゐむしの生活』( 一一-三〇)の検閲記録に「一六」「無」の表記があることから、16mm無声版の可能性が考えられる。
フィルム映写速度
20
備考
元素材は、1971年度に文部省より管理換された35㎜不燃性マスターポジフィルム。
製作年は管理換時の資料による。
参考文献
「活動寫眞「フイルム」頒布」(『官報』第三七九八號、1939年9月1日)26頁(国立国会図書館デジタルコレクション)https://dl.ndl.go.jp/pid/2960292/1/14
「第二十五課 ずゐむし(一時間)」(橋本為次『尋五の理科敎育』東洋圖書、1935年)288-295頁(国立国会図書館デジタルコレクション)https://dl.ndl.go.jp/pid/1465324/1/154