フィルムは記録する

満蒙派遣軍への銃後の支援

1931年9月18日の柳条湖事件を発端とした満洲事変が、政府の不拡大方針にもかかわらず現地の軍事行動が続く中、師走を迎えた東京における銃後の支援を伝える時事映画で、支援活動に積極的な市民の姿が強調されている。各所の街頭で行われる学生や児童による慰問金と慰問袋募集や千人針の呼びかけ、靖国神社や明治神宮での戦勝祈願、各地から寄せられる慰問金品の処理にあたる陸軍省恤兵部の様子、浅草松屋で開催された東京日日新聞社主催の「満洲事変展覽會」に見入る市民たち、関東学生乗馬協会(中間字幕では全国乗馬協会)員1500名による乗馬大行進と続き、12月17日朝の第一師団管下の各連隊から選抜された満洲独立守備隊補充兵の東京駅からの出征風景が、当時同師団第三連隊の中隊長だった秩父宮も見送りに加わる様子とともに伝えられて終わる。トップ、エンドともタイトルは欠落している。

作品詳細

作品番号
ST000231
映画題名
満蒙派遣軍への銃後の支援
映画題名ヨミ
マンモウハケングンヘノジュウゴノシエン
製作年月日
1931
時間(分)
14
サウンド
サイレント
カラーの種類
白黒
フィルム映写速度
18
備考
元素材は、2004年度にロシア・ゴスフィルモフォンドより入手した35㎜不燃性上映用ポジフィルム。
トップ・タイトル欠落のため、本作の題名は元素材の入手時に付けられ、データベースに登録された題名に基づいた。時事映画としての内容などからニュース映画の一部の可能性が考えられる。
参考文献
東京朝日新聞(1931年12月17日発行18日付夕刊)1面
東京日日新聞(1931年12月17日発行18日付夕刊)2面
讀賣新聞(1931年12月17日発行18日付夕刊)1面